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市民運動から遺伝子組み換え生物を考える
秀明自然農法が始まったつい20年前には存在しなかった問題のひとつに、遺伝子組み換え(GM)作物の栽培・流通拡大があります。“世界の食糧危機を救う”、”大規模生産農家の労力と経費を削減する”と開発企業が胸を張って宣伝した夢のような効果どころか、GM生物は世界各地で様々な問題を引き起こしてきました。 
今回は、食の安全や環境、農業を守る市民活動を通して、GM問題を考えます。



☆ 日本は遺伝子組み換え食品の最大消費国 

遺伝子組み換え作物は1996年頃からアメリカ、カナダ、アルゼンチン、ブラジルなどを中心に作付面積が増え、ほぼ同じ時期に日本への輸出も始まりました。 国内で流通しているトウモロコシ、大豆、ナタネ、綿実は、もともと自給率が低く輸入に頼っていたところ、生産国でのGM品種の作付け面積が拡大したことにより、日本への輸入量が増えています。

 国内の米の年間生産量の2倍も輸入されるGM作物


安価な調味料や加工食品には要注意
例えば醤油の場合“国産大豆使用”または“有機JAS”と表示されていれば遺伝子組み換えではない。表示がないものや安価な醤油には要注意! 



☆ 市民団体のGMナタネ自生実態調査にSNN会員も参加しました

日本でもGM作物の問題が起きています。2004年に環境省の調査により、カナダからナタネ油製造の原料として輸入されるGMナタネが、輸入港から製油工場に輸送される途中でこぼれ落ち、自生していることが明らかになりました。 遺伝子組み換え食品を考える中部(※)の会は同年から、ナタネの抜き取り調査を実施して結果を報告しています。本年5月20日に行われた抜き取り調査には、名古屋のSNN会員が初めて参加しました。調査では、自生ナタネだけでなく交配によって組み換えられた遺伝子を持つ可能性があるため、すべてのナタネを抜き取りによる駆除を行い、除草剤耐性たんぱく質あるいは組み換え遺伝子の検出試験を行いました。

GMナタネ抜き取り調査中

モンサント社製の除草剤ラウンドアップに耐性を示した西洋ナタネ。

<調査結果>


・簡易調査で陰性を示し除草剤性たんぱく質の生成が見られない株でも、組み換えられた遺伝子の有無を調べるPCR法では陰性を示す“隠れGM”が頻繁に見つかっている。

 ・アブラナ科雑草のハダザオガラシとの交雑種が多く自生し、その中にも隠れGMが多数存在する。


<参加したSNN会員の声>

「人間の利益追求が遺伝子組み換えを引き起こし、自然界を壊していくのだと実感しました。問題意識を持った人々がこつこつ今回のように運動される姿は素晴らしいと思いました」
「ナタネを集めた場所が自宅の目の前の道路で、しかも畑や田んぼの近くで、事態は深刻なんだと実感し、背筋が凍りつく思いでした。事実を多くの人に伝えていきたいと強く思います」
「初めて参加して、その活動が、非常に危険でなおかつとても地道な作業であることにびっくりしました。交通量の激しい国道の中央分離帯に生えているナタネを一本一本抜き取り、その数1時間で100本を超えていました」 


食の安全のため、遺伝子組み換え食品、BSE、学校給食などの問題を農業という視点から考えて運動する団体。食と農、環境を守るシンポジウム・講演会の開催、国や行政への働きかけなどを行っている。 2008年4月には招請を受け、「自生GMナタネ抜き取り調査」の研究結果をドイツのブレーメン大学で行われた「GM作物の大規模栽培の影響に関する国際シンポジウム」(ドイツ生態学会講演)で発表し、論文が専門雑誌「Environmental Science and Pollution Research」(2009年3月)に掲載された。



☆ 国会議員や農水省、環境省職員に働きかけてGM作物の被害や市民の声を伝える「院内学習会」を開催しました。(2012315日、521日、711日)

2010年の生物多様性条約締約国会議(COP10)で日本政府は議長国を務めました。(GM作物の被害に対する責任と修復を定めた)「名古屋クアラルンプール補足議定書」と、遺伝資源の公正公平な利用と利益の分配ルールである「名古屋議定書」の採択や、今後10年にわたって世界が取り組む「愛知目標」の制定を取りまとめ、議長国として一定の評価を得ました。

ところが、COP10後の目標となったカルタヘナ国内法の改正や、愛知目標達成への取り組みは、残念ながらあまり成果を上げていない現状です。食と農から生物多様性を考える市民ネットワークは定期的に「院内学習会」を開催し、GMナタネ自生問題や国内法改正の必要性、TPP参加が引き起こす問題などを政策関係者に訴えています。

野田総理大臣そして関係各大臣宛に提出された「生物多様性条約カルタヘナ国内法改正の申し入れ書」には、食と農を守る団体として、秀明自然農法ネットワークが連名で明記されています。



☆ 私たちは未来を変えられる!
 ― 地球市民の活動に参加しよう ―

自家採種する農家を守るため、GMナタネ抜き取り調査に参加しよう!

国産有機大豆の自給率を高める、大豆トラスト運動(※)に参加しよう。

あなたの町や村でGMOフリーゾーン宣言をしよう。GMOフリーゾーンとは、遺伝子組み換え作物が栽培されていない地域のことです。

GM食品の表示義務化を実現させよう。

本年開催の国際会議”Rio+20(ブラジル)”と”COP11・生物多様性条約締約国会議(インド)”に注目し、世界の持続的な発展が実現するよう思いを届けよう。

※ 大豆トラスト
トラストとは「信頼・信託」という意味。この大豆トラストでは、消費者が畑に出資して農家に大豆作りを依頼、互いの信頼のもと生産された大豆など受け取ります。

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